副乳切除術
このような症状のかたへ
- ワキの下などに副乳がある
- 乳房の横に柔らかいふくらみがある
- 授乳の時期に増大したり痛みが出た
- 1回の施術でずっと続く効果持続を得たい
特徴
副乳とは
副乳(ふくにゅう)とは、本来の乳房以外に乳腺(母乳を作る組織)が存在する状態のことです。
進化の過程で退化して、ヒトでは左右1個ずつの乳房/乳首/乳輪ですが、本来、哺乳類は腋の下から左右1列、複数の乳房を持ち、一度にたくさんの子供に母乳を与えることの方が一般的です。
ヒトでも、まれに、この退化してなくなったはずの乳房が、別の部位に生まれつきある場合があり、これが副乳です。
副乳は、図のようなラインにできます。乳腺のふくらみを持っている場合もあれば乳頭や乳輪だけの場合もあります。副乳頭はイボのように小さな場合が多く、できものと勘違いされていることも多く見られます。
副乳の症状と治療
副乳は生まれつきありますが、思春期の乳房の成長と合わせて、副乳も大きくなることがあり、その時に初めて気づかれることもあります。
乳腺組織が副乳に含まれる場合には、生理のときに張りを感じるなどの症状が起こります。また、ワキの下にふくらみがある場合には、運動時にすれて邪魔になることがあります。
副乳に乳腺のふくらみがある場合は、出産後の授乳期に、副乳も母乳を産生します。しかし、副乳は乳管や乳頭などの、母乳を分泌して体外に出す構造が不完全なことがほとんどなので、母乳を出せずにうっ滞し、張って痛みや熱感を出します。
このような症状が起きてから、授乳時期に手術をすることは、術後のリスクを高め、また、授乳もしばらくお休みする必要が出てしまうので、早めの治療をお勧めします。
副乳が大きい場合には局所麻酔と静脈麻酔を併用して、切除をおこないます。
副乳頭だけの場合は、局所麻酔で短時間で切除が可能です。