漢方薬
このような症状のかたへ
- 酒皻が気になる
- 赤ら顔を薬で治したい
特徴
酒皻(しゅさ)とは
酒皻とは、鼻や眉間、頬などの顔面の部位に赤みが見られる疾患です。まるで、お酒を飲んでいるかのように見えるため、酒皶(しゅさ)という名前がつけられました。
顔の赤みを引き起こす酒さの原因は、詳しくはまだ解明されていませんが、皮脂腺が異常に増殖するために、皮膚に栄養を供給する周囲の毛細血管も増殖することで、皮膚が赤くなると推測されています。
発症は中高年以降に多く、症状の重さによって3段階に分類されています。
第Ⅰ度酒皻・・・紅斑性酒皻
顔がほてって赤くなったり、やや太めの血管が表面に浮き出てみえるようになります。
第Ⅱ度酒皻・・・酒皻性痤瘡
紅斑性酒皻に加えて、ニキビの膿疱のようなブツブツができます。
第Ⅲ度酒皻・・・鼻瘤
鼻の膿疱が悪化して、できもののように鼻の頭が盛り上がった状態になります。
気をつけるべき生活上の注意点
ただ、さまざまな環境要因により、酒皻が誘発されたり、悪化することが知られています。
たとえば、日光、急激な温度変化、偏った食事習慣、熱い飲み物、アルコール、過度の香辛料、ストレス、ある種の薬剤(血管拡張薬やステロイド薬など)、お肌に合わない化粧品の刺激、などが指摘されています。
特に日光に当たることでの悪化はかなり影響が強いため、日焼け止めなどでのUVケアは必要です。
ただし、酒皻では敏感肌になっていることも多いため、日焼け止め、洗顔剤、保湿ケア、メイクなどは低刺激のものを使うとよいでしょう。
酒皻の治療
病変の部位、程度などや、体質・肌質により、各種の治療法を組み合わせて治療します。
おもな治療法としては、色素レーザーやLED、Xeoなどを用いた光線療法や、体質を改善し、炎症肌を抑える漢方薬による治療などがあります。
色素レーザー
血液に含まれるヘモグロビンをターゲットにした色素レーザーにより、増殖している毛細血管を減らし、赤さを抑える治療です。
LED
発光ダイオードを用いた光線療法です。皮脂の分泌を抑え、皮膚の清浄作用があります。また、赤ら顔に対しても用いられます。
Xeo
ロングパルスの波長を利用したレーザー治療です。血管を退縮させ、酒さ、赤ら顔を抑える働きがあります。
ビタミントリートメント
皮膚の再生に必要な「ビタミンA」と抗酸化作用の強い「ビタミンC」の二つのビタミンを高濃度でお肌に導入する治療です。当院では、治療効果の高いエンビロンスキンケアを採用しています。
漢方薬
上漢方薬は、長期コントロールを目的とした代表的な治療法です。体質に応じて、炎症を抑え、脂性肌を改善する漢方薬を長期に内服していただきます。当院で使用している漢方薬は、天然に存在する薬効を持つ産物から、有効成分を精製することなく用いる「生薬(しょうやく)」です。抗生剤や抗炎症剤のように、人工的に合成した薬剤と比較して、長期間、安心して服用することができます。