その他の耳の変形
このような症状のかたへ
- 子供のころから耳の変形がある
- 局所麻酔が頑張れる年齢である
特徴
様々な耳の変形
日本を含むアジア圏内では、西洋に比較して、生まれつきの耳の変形の発生頻度が高いことが知られています。文化的にも、日本では耳の変形があってもあまり気にされないこともありますが、海外では耳の変形は非常に嫌われるため、幼少時に治療されることがほとんどです。
それぞれの耳の変形に対して、耳のかたちを正常に修正する治療法があります。中には、治療に適した時期がある場合もありますので、早めに形成外科専門医にご相談ください。
スタール耳 : 後方に尖ったようなかたちの変形
耳の組織自体が不足している小耳症の治療
小耳症とは、耳の大きさ自体の変形で、低形成の程度により、一部が欠けたようになっている場合から、完全に耳がない場合までさまざまです。
また、外耳道欠損と言って耳の穴が閉じている変形を合併していることもあり、その場合には聴力障害を伴います。
小耳症の治療は、その他の耳の変形とことなり、耳の部品、すなわち欠損している軟骨からつくりあげる必要があります。
一般的な治療法としては、肋軟骨を採取して耳のかたちを作成し(肋軟骨移植術)、約半年ほど待ってから耳の裏面に植皮をおこなって立ち上がった耳のかたちを作ります(耳介挙上術)。このためには、耳の大きさと肋軟骨のボリュームが十分な大きさになるまで成長を待つ必要があります。具体的には、10歳以上、胸囲60cm以上が治療に適した時期です。
この治療は全身麻酔・入院治療が必要ですので、当院の野村医師が非常勤をつとめる沖縄市の中頭病院で、小耳症専門の形成外科医師と連携して治療をおこないます。
治療は健康保険が適応されます
手術は健康保険が適応されます。また、幼少時の医療費は市町村からの「こども医療費助成制度」が利用できます。詳細は、お住まいの地域の役所にお問い合わせください。