あざ・いぼ
あざ
生まれつき、あるいは幼少期や思春期以降に、からだの様々な部位に「あざ」(色素斑)が出ることがあります。
「あざ」の正体は、黒っぽい色を持つ色素である「メラニン」や、メラニンを作る「メラニン細胞」の集合したものです。これらが分布する深さや、密度により、青灰色~黒色~茶褐色と、色合いは異なって見えます。
レーザーによるあざの治療
メラニンが原因のあざの最も代表的な治療はレーザー治療です。
メラニン色素に吸収される波長のレーザー光を照射し、メラニン周囲のみで熱を発することにより、メラニンを破砕する治療です。破砕されたメラニン色素はじょじょに生体内で吸収され、あざがだんだんに薄くなっていきます。
あざの深さやメラニンの密度によっては、複数回の治療が必要になります。この場合、3か月ほどの期間をあけながら照射します。ほとんどの場合、1回のレーザー照射では、まばらに薄くなり、照射を重ねることによりじょじょに全体の色が薄れていくような経過をたどります。
また、レーザー治療後は、炎症後色素沈着による新たなメラニン沈着をふせぐため、紫外線刺激や摩擦刺激からお肌を守る必要があります。特に、顔や手のあざの治療では、レーザー照射後、しっかりと日焼けどめのケアをおこなうことが大切です。
あざには様々な種類がありますが、ほとんどのあざは、健康保険で治療できますので、一人で悩まれずに、お気軽に医師にご相談ください。
太田母斑

眼の周囲に青、茶褐色、黒色などの色合いで出現することが多い色素斑です。通常、片側性ですが、両側性のこともあります。時に、強膜(白目の部分)にも発生します。
好発部位は、上下のまぶた、強膜、ほほ、こめかみ、鼻、前額部などです。また、肩周囲に出現する場合もあり、その場合には伊藤母斑と呼ばれます。
頻度としては女性に多く、出現時期は、生まれつきや乳児期にみられる早発型と、思春期や妊娠、出産後、閉経後などのホルモンバランスの変化する時期に出てくる遅発型とがあります。
自然治癒することはないため、レーザーによる治療がおこなわれます。通常、複数回の照射が必要になります。
イボ
イボの医学的な病名と尋常性疣贅と言い、ヒトパピローマウィルスの皮膚への感染によって起こります。全身のどこにでも生じ,かたちも様々です。
ヒトパピローマウィルスは毒性の弱いウィルスで、自然治癒することもあります。ほとんどの方は、正常の状態では「免疫」というウィルスの感染を防ぐ仕組みが働き、悪化することはあまりありません。
しかし、病気や疲れなどで免疫が弱っていたり、局所に外傷を受けやすい仕事(力仕事、機械工、裁縫など)の影響などで、悪化することがあります。
- なかなか治らない
- どんどん大きくなる
- あちこちにできて数が増える
などの場合には治療が必要です。
イボの治療法
ヒトパピローマウィルスは基本的には毒性が弱く、免疫を正常化できれば、治癒して元の状態の皮膚に戻ります。 治療には、イボ焼却術、切除術、外用治療、免疫療法などがおこなわれます。
免疫療法
体の免疫力を高める内服薬を飲み、ウィルスに対する免疫力を強化する治療法です。 小さなものが多発している場合や、イボ焼却・切除などであとを残したくない場所などの治療に適しています。 治療には通常、数ヶ月かかります。治りが遅い場合には、局所治療を追加することがあります。
イボ焼却
イボを直接に除去する方法です。大きく育ったイボをすぐに減らし、さらに軽い炎症が起きることにより免疫反応が強まって残ったウィルスも除去します。
Contact
お問い合わせ