爪白癬
爪白癬は主に白癬菌という真菌が原因となり、白癬菌が爪に感染した状態をいいます。 爪白癬は、足や手指に感染した白癬菌が放置され、爪にまで広がったもので、爪が白く変色したり、厚くてもろくなるなどの変形を起こします。一般的には爪水虫といわれており、高温多湿の日本では10人に1人が爪白癬を持っていると言われています。
痛みやかゆみといった自覚症状がないため見過ごされがちですが、自分の体のほかの部位や家族などまわりの人にもうつる可能性があります。
また、爪白癬は感染症なのでしっかりした治療と自宅でのケアが大切です。
爪白癬は治るの?
爪白癬の治療には、原因となる白癬菌を退治する薬が使われます。完治するには爪が 生えかわるまでの時間がかかります。爪が完全に生えかわるには、手の爪で約半年、足の爪で約1年かかりますが、年齢やどの爪かによって爪が伸びる速さが異なる ので、根気良く治療を続ける必要があります。
当院での治療について
爪白癬の治療は従来、内服薬による治療が行われてきましたが、肝機能障害や血球減少(貧血など)の副作用があるため、肝臓が悪い方、妊娠中や妊娠の可能性がある方、授乳中の方など、体の状態によっては内服薬が使用できない問題がありました。
そこで当院では外用薬を使用した治療を行っております。
爪白癬の治療の流れ
爪白癬の治療には、原因となる白癬菌を退治する薬が使われます。完治するには爪が 生えかわるまでの時間がかかります。爪が完全に生えかわるには、手の爪で約半年、足の爪で約1年かかりますが、年齢やどの爪かによって爪が伸びる速さが異なる ので、根気良く治療を続ける必要があります。
- ○爪に白癬菌がいるのか検査を行います。(次回受診日に結果報告)
- ○定期的に写真撮影を行い、治療効果を判定します
- ○爪白癬外用治療薬(クレナフィン)を処方します。
- ○足の指などの皮膚白癬もある場合は、皮膚外用薬もあわせて処方します。
- ○症状によっては、殺菌作用のあるザプリメントの併用をご案内することもあります。
陥入爪による痛みや炎症を無くすため、爪白癬に治療に先立ち、陥入爪を治療します。
再発させないためには??
足の水虫の治療も一緒に行う必要があります。
足の水虫は冬になると症状がおさまり、治ったようにみえますが、必ずしも完治しているわけはありません。白癬菌は冬の間は潜んでいて、暖かくなってくると活動を始めます。白癬菌は足から爪、爪から足へと広がるため、爪白癬を再発させないために、足の水虫も一緒に治療しましょう。
ご家族も一緒に治療しましょう。
爪白癬の原因となる足白癬は、家族内感染しやすいといわれています。家族の中に水虫の人がいる場合は、一緒に治療しましょう。
見た目だけで判断してはいけません。
爪白癬は見た目がきれいになっていても、実際には白癬菌が残っていることもあるので、自己判断で治療をやめたりせず、医師の指示を守って治療を継続することが大切です。
治療には時間がかかります。
治療の効果が表れると根元の部分から感染していないきれいな爪が少しずつ伸びてきます。
通常、爪が生え変わるには手の爪で半年から1年間、足の爪で1年から1年半かかるといわれていますので、爪白癬が治るには長期間の治療が必要です。
※爪の伸びる速度は年齢やどの爪かによって異なります。
また、爪白癬の程度により治療終了までの期間は違います。